今回は仕事と労働の違いについて論じていきたい。
仕事と労働の違い
さて、あなたは仕事と労働の違いを明確に答えられるだろうか。
今からスマホを一旦置いて5分くらい考えてみてほしい。
正解を流し読みしても「ふーん、なるほど」で終わってしまうので、しっかり自分の頭で考えてほしい。
クセでググらないように一旦スマホを伏せてみよう。
では、シンキングタイムスタート!
・・・
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・・・
しっかり自分の脳みそで考えて答えが出たあなただけ進んで良し!
仕事とは?労働とは?
仕事とは、
労働とは、
実は仕事と労働の違いは諸説あって、どこに焦点を合わせるかで回答が違ってくる。
よって、今回の回答は私のサラリーマン生活苦節20年の知見から得た回答となる。
簡単な例を、
さて、今日は大事な接待。
あなたはお得意様との大事な接待を任された。下手コケないので早めに行ってスタンバイしていたら案の定トラブル発生。
なんと手違いでお得意様が大好きな焼酎が準備されてなかった。
会場は住宅街にある小料理屋で周囲にお店もコンビニもない。最悪なことにお得意様はその焼酎しか飲まない。
そこであなたは同席している二人の部下(A・B)に指示を出す。
「二手に別れてその焼酎を探してこい!」
30分後、二人の部下が戻ってきた。
部下A
すぐ本社で残業しているお酒大好きな同僚に連絡。本社周辺の酒屋や飲み屋に行ってもらった。結果、馴染みの飲み屋から言い値で買い取らせてもらうことに。同僚にタクシーで小料理屋まで直行してもらった。
成果が確実になるように、手段は問わないこと、お金はあとで全て払うこと、お礼もすることを事前に伝えた。
部下B
とにかく店を出て周辺を走った。商店街やスーパーを探すためだ。
それはもう、一生懸命走った。あてもなくグルグルと走り続けた。途方に暮れていると目の前に空車のタクシーが。
タクシーを止めて焼酎を売っているであろうお店に向かってほしいと伝える。とりあえず酒屋に到着したがお目当ての焼酎はなかった・・・タイムアップ・・・
二人の部下はそれぞれよくがんばった。結果として部下Aが焼酎を持ってきて無事接待は終了。
あなたは部下Aにお礼を言った。もちろん部下Bにも。
結果はどうであれ、接待も二人の頑張りのおかげで無事終了。
さて、賢明なあなたならお気付きだろう。結果にフォーカスすれば部下Aは仕事をしたのに対して、部下Bは労働をしたことになる。
結果に焦点を合わせた場合、部下Aが「デキるやつ」なのは明らか。
仮に部下Aが焼酎をゲットできなかったとしても、部下Aの行動は部下Bよりデキる印象。
あえていえば、がんばったとか、一生懸命やったとかは、どーでもいい。サボろうが楽しようが結果さえ出せばそれでいい。
また、欧米のように明確に仕事と労働をはっきり分けている場合もある。
労働を選ぶ者はずっと労働のまま。マネジメントする者はずっとマネジメント。能力がなければただ解雇されるだけ。
残酷な気もするが役割がはっきりしているから、ある意味分かりやすい。
対して、日本の中小企業のほとんどは良くも悪くもごった煮状態。そんなカオスだからこそ、労働者にも這い上がるチャンスがある。
- 欧米は「仕事」に人をつける
- 日本は「人」に仕事をつける
雇用システムの致命的な違いがあることは押さえておきたい。
上記を踏まえれば日本の中小企業で働く私たちがやるべきことが見えてくる。
サラリーマンだろうが、起業してようが関係ない。私たちは自問自答しなければならない。
今やってることは、仕事?労働?
労働からの脱却。人生逆転の第一歩はここから始まる。
まとめ
- 仕事=結果
- 労働=労働そのもの
この「仕事の論理」と「労働の力学」は立場によって優先順位が異なる。
たとえばあなたが複数の部下を管理する課長以上の立場ならバランスを取る必要がある。結果だけではなく労働そのものの価値も評価しなければならない。結果のみを求めて「仕事の論理」を推し進めれば人はついてこない。
そして、あなたが下っ端の場合は、迷わず労働ではなく仕事を意識すべき。
組織にとってどちらも重要だけど、個人レベルで考えた場合、労働ではなく仕事をしないと間違いなく出世できない。
現在「働き方改革」という働く側を置き去りにした改革が推進されているが、どこまで浸透するやら。
こんな時代だからこそ、働く側の私たちも自分がやるべきことを真剣に考えた方が良さそうだ。
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