今回は加速する「テクノロジーの進歩」と「混迷する教育」のケミストリーについて論じていきたい。
先日、とあるホテルのレストランで取引先との暑気払いがあった。
その際、普段は物静かなあちらの偉い人(65歳位)が、声を大にした唯一のテーマがテクノロジーと教育について。
ものすごくテンション上げて話していたので、酔っ払って大抵のことは忘れたけど、彼の話だけは興味深い話だったのでかなり鮮明に覚えている。
テクノロジーと教育
- インターネットで教育が変わる!
- 教師の優越による教育の不公平は、テクノロジーの繁栄とともに減少し、近い将来「頭の良さ」の基準は変わるだろう。
- 私の孫はYouTubeを操り、おもちゃの遊び方をYouTubeで学んでいる。
- 子供達にとって、家族を含めた周囲の人間が、模倣する対象だった。しかし、未来の子供達は動画、またはそれに変わるコンテンツを模倣するだろう。
- 今の子供たちが全てにおいて、昔の子供たちより優秀かと言えば、そうではない。
- 日本でも国を挙げてIT学校を地域限定で試験的に導入している。
- 総じて未来の人類は、一般的な理論や情報から統計的に判断する能力やスキルを高レベルで有しており、属人化せず、案件毎にベストな対応ができるだろう。しかし、「イレギュラー対応」と「切り開く力」は今の人類に劣るだろう。
- 総じて未来の人類は、今の人類より優秀になるが、実際に失敗や成功プロセスを体験している人間(今の人類)の方が「マネジメント能力」「危機回避能力」「創造力」は優れているだろう。
- 総じて未来の人類は、没個性になるが、個々の知的水準は高レベルになる。よって、地球は平和になるだろう。反面、「夢・希望・生きる意味」などの抽象的な概念の価値は無くなる。結果、感情が薄れていくだろう。
取引先の偉い人
大体、上記の内容だった。その中で最も印象深かったのは、最後の「感情が薄れる」という部分。
知性と感情は反比例
誤解を恐れずに言えば、知的水準と感情は反比例する。よって、上記の「知的水準が上がるから、感情が薄れる」という考え方はある意味正解と言える。感情は性格と置き換えてもいいだろう。ここで言う知性とは「学力・IQ・EQ」といった数値化された部分ではなく、当ブログのテーマでもある下記の3つを示すと考えている。
「客観的な自己分析」

「全てを大局で考える俯瞰力」

「人を利用するスキル」

知的水準(知性)が低いと、感情の高揚が直接行動に影響を及ぼす。分かりやすく言えば、合理的な判断をせずに直情的な行動をしてしまうのだ。
現代社会では「人間味がある人」「裏表がない人」「打算がない人」というプラスの解釈があって、プラマイゼロ、むしろプラスに作用する場合が多い。
しかし、今後は違う解釈(直情型はマイナス要因のみ)になるだろう。
えー、大分話が逸れてしまったので元に戻そう。
教師の優劣による不公平を払拭するスキームは、「今でしょ」で有名な林修氏の所属する東進ハイスクールの衛星授業サテライブ(映像配信システムとフランチャイズ方式を導入し、講師の講義を通信衛星やインターネット回線を利用して全国の加盟校に送信するシステム)が、義務教育に浸透するイメージである。
テクノロジーと人生逆転
他人に分かりやすく教えるというスキルは、実はかなり複雑で高度なテクニック。自分のこと、相手のこと、社会のこと、あらゆる条件を複合的に捉える能力と、ある程度の見聞がないと適切なコーチングはできない。
教育だけではなく、会社だって同じことが言える。つまり、私たち会社員も「研修のクオリティ」「上司のレベル」によって、大いなる不公平を受けている可能性があるのだ。
テクノロジーの発展は子供たちだけではなく、私たちダメリーマンにとっても悪い話ではない。上手くやれば、昔ながらの手法で「手柄」を上げてきた人々を、一気に抜き去る可能性を秘めている。ただ、何でもかんでも最先端に飛びつくのもまた違う。中にはクソの役にも立たないものあるから、時間の無駄にならないように取捨選択がキモになるだろう。
しかし、残念ながら私たちは未来を見据える先見性を持ち合わせていない。なので、無理してテクノロジーの進化を追従する必要もない。
追従する必要はないけど、基本は押さえておくべき。なぜなら、金儲けの種がそこにあるかもしれないから。
- 周りの人が、当たり前のように使用しているものが使用できない
- 周りの人が、当たり前のように持っているものを持っていない
- 周りの人が、当たり前のように知っているテクノロジーを知らない
- 周りの人が、当たり前のように観ているコンテンツを観たことがない
上記のような状態だと確実に「損する」ことになる。
人生逆転の目指す私たちは、こういった外的要因で遅れを取っている場合ではない。だから、基本は押さえてほしい。
極論を言えば、どんなに優秀な営業マンでもパソコンができなければアウトだし、スマホやiPhoneを使えなければ、一線で活躍するのは難しいだろう。
テクノロジーの繁栄は「ダメリーマン・サボリーマン・負け組」にとって強力な追い風になり得る。
今までのルールが変わる瞬間。それは既成概念をぶっ壊すチャンス。テクノロジーの進歩は、苦汁をなめてきた私たちが、一気に突き抜ける強力な武器になり得るのだ。
Next Stage with YOU
時代の変化はいつの時代も叫ばれてきたけど、インターネットに代表される「仮想空間」が「現実」を超える時代がもうすぐやってくる。そうなれば、人類が過去に経験したこともないようなスピードで新しい時代がやってくる。
一気に加速できるように準備して、余計な事を考えず、その波に乗ればいい。
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