今回は言わずと知れた天才、羽生善治名人について語るとともに、彼の思考の一部を拝借したいと思う。
羽生善治名人に学ぶ人生逆転の極意
思うに彼は世界でも有数な頭脳の持ち主である。
あの優しそうで大人しそうな風貌とは裏腹に、モンスターのような圧倒的な力を持っている。棋士だけでは収まらず、テレビ出演や著書がたくさんあって、私はものすごく影響を受けている。大袈裟かもしれないけど、一つ一つの言葉に人生逆転のヒントが散りばめられてると思うのだ。
今回はたくさんある名言の中から厳選して紹介していきたい。
勝ち負けには、もちろんこだわるんですが、
大切なのは過程です。
結果だけなら、ジャンケンでいい。
なんとも羽生善治らしい独特の表現である。私も結果よりプロセスが重要だと考えている。
例えばビリヤード。
テキトーに打った場合と、考え抜いて戦略を立てて打った場合、その時は同じ軌道を描いたミスショットだとしても、その後の成長速度は月とスッポン。結果が一緒でもプロセスが違うことが世の中にはたくさんある。
勝敗を決定するのは、
“ただの一手”であったりする。
絶妙の一手。あるいは絶妙に見えて最悪の一手。
羽生善治名人と言えば「伝説の5二銀」があまりにも有名。初見の人のために簡単に説明しよう。
若干18歳の若き羽生善治は「1988年NHK杯戦」で同じく天才の加藤一二三と対戦した。そこで誰も思いつかない、一瞬では理解できない「一手」を打った。
その瞬間こちらも天才の解説者、米長邦雄氏だけが「おーおーおーやった」と瞬間的に声をあげた。
ちなみにこの声は対局中の羽生善治にも聞こえてたらしく、NHK杯で解説者の声が対局者に聞こえたのは、後にも先にもこの時だけ、というエピソード付き。
あの瞬間、5二銀のスゴさを判断できたのは3人の天才だけだったに違いない
もし、あなたの人生で5二銀が打てたら・・・
これを会社でやれたらどんなに気持ちいいだろうか。もちろん、羽生善治だからできたのかもしれない。
しかし、将棋と違って私たち会社員は労働時間は長いし、サラリーマンを10年も20年もやってれば、あながち不可能な話ではない。
無能な私たちが人生逆転を目指すなら、意識的に「妙手」を狙っていくべきだ。
ちなみに私は勤務中、常に妙手を狙っている。
あなたの周りにもいないだろうか。
しゃべりも下手、社内営業も下手、大した結果も残してないのになぜか出世してる人が。その人は私たちが気付かない「妙手」を打っているのかもしれない。
ぜひ明日から実践してほしい。
ていうか、明日から命尽きるまで狙い続けてほしい。あなたにとってゼロかプラスしかないのだから、狙わない理由はない。
人生逆転の極意
最後にこれぞビジネス、いや人生の真髄をついたような羽生ワールド全開の考え方を紹介したい。これは私の人生を変えた考え方。
とあるNHK番組収録時の未収録インタビュー。今はDVDでしか観れないもので、脳科学者の茂木健一郎氏と対談中の雑談がなんともシビれるのだ。
下記要約。
羽生⇒将棋って理性が必要なんです。持っている力を全部出せばいいわけじゃないんです。例えば「重量挙げ」のような記録を争う競技は、持てる力を全部出し切る競技ですよね。でも、将棋は違う。将棋は強さの加減をしないといけないんです。本当は持っている力を全部出し切りたいけど、意識的に弱めないといけない。そこに理性が必要なんです。
茂木⇒一番強い手が「最善の手ではない」ということですか?
羽生⇒ええ、将棋ってつまり、他力なんですよ。自分が指した瞬間に他人の順番ということは自分には何もできないということですから。これから指す一手が一番強い手ではダメなんです。加減をしなければいけないのですが、その加減というのが一番難しいんです。トッププロ同士の一番激しい駆け引きは、いかに自分は何もしないで、相手に手を渡すかなんです。相手の出方を見てから自分の手を決めるのが、一番いい指し方なんです。
茂木⇒相手の力を利用する武術に似てますね。相手の力を使って投げ返す、というところとか。
羽生⇒ええ、おっしゃる通りです。将棋もそうなんです。相手が動いてきたときは、そういうことをしたいときだから、それを上手く利用するんです。だから力の加減が大事なんです。例えば、こちらが強い力で行ったら、強い力で投げ返されてしまうでしょ。だから投げ返されない程度の弱い力で行くんです。
特に経営者とか部下がいる管理職の人にはバイブル的な内容だと思う。
大局で考えると人生は対人関係で成立している。つまり、他力を利用することが優位に立てるたった一つの方法なのかもしれない。
人生逆転したいなら、ぜひ体得してほしいスキルだ。
コメント
先ほど、いいね!でコメントさせていただいた者です。
これからも参考にさせていただいて、少しずつ実践していきたいと思います。
よろしくお願いします。
ヒロさん
はじめまして。
いいね!までして頂きありがとうございます。
これからも懲りずに訪問してもらえるとサイコーにうれしいです。