今回の記事はゲシュタルト崩壊についてあれやこれやと論じていきたい。
「だから、なんやねんそれ!」
というあなたのために簡単に説明しておこう。
世界一簡単にゲシュタルト崩壊を語ろう
まず「ゲシュタルト」とはなんぞや、というところから始めよう。「ゲシュタルト」はドイツ語で「形・形態・状態」を意味する言葉。
一般的には「全体的な構造」を意味する。
つまり、ゲシュタルトが崩壊するということは、全体感が崩れることで意味を失い、同時に各部分が関連性を失うことをいう。
具体的には、図形や文字などの全体性のあるまとまった構造から、全体性が消失されて、各パーツをバラバラに再認識してしまうため、訳が分からなくなる現象のことをいう。
ドイツのC.ファウストが1947年に失認症の症例として報告しているもので、誰にでも起こり得る現象とされている。
あなたも同じ文字を見続けていると「あれ、これなんて読むんだっけ」なんて経験がないだろうか。
「百聞は一見に如かず」ということで、とりあえず経験してみよう。
ゲシュタルト崩壊してみよう!
下記の借という漢字を30秒くらい凝視してほしい。
借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借借
- あれ、なんて読むんだけ
- あれ、どういう意味だっけ
- ていうか、今何していたっけ
- あれ、この字なんだっけ?
上記のような感覚になったら、ゲシュタルト崩壊したことになる。さらに、この現象は文字だけではなく、図形や顔、聴覚にも起こり得る。
ちなみに私がゲシュタルト崩壊を感じるときは、ブログやメールを書いている時が多い。
- あれ、この日本語、あってる?
- なんだ?この感覚、違和感半端ねぇ
- 明らかな誤字脱字が発見できない
- あれ、何考えてたっけ・・・
基本的に、過集中している時、重要なことを書いている時によく起こる。いわゆる「ど忘れ」とはまた違うロジックでスパーンと認識の軸がズレる。
ゲシュタルト崩壊の多様性
私が思うにゲシュタルト崩壊は、感覚的な崩壊だけではなく、思考においても起こるもの、と考えている。
例えば、パワポでプレゼン資料を作成する際、デザインに力を入れすぎて内容がズタボロとか、給料を上げるために資格取得に没頭して営業成績が落ちて、結果給料が下がるとか。
ようするに、本来の目的を見失ってしまい、手段が目的になっている状態のことである。
余談になるけど、鏡に向かって毎日「お前は誰だ」と言っていると、ある日ゲシュタルト崩壊が起きて、鏡に映る自分が他人に見えることがあるという。
これも一種のゲシュタルト崩壊。
自分というまとまった全体像から、鏡に映る視覚的な自分が切り離されて、全体とは関係ないものと認識し直すことが原因で起こる。
ヤバくなると、鏡から離れても、さっき鏡に映った自分が他人だと認識し続けて、1人なのに誰かが周りにいる感覚になるらしい。
ある意味、霊とか呪いなんかより、恐ろしい話だよね・・・
まとめ
そんな恐ろしい「ゲシュタルト崩壊」をいとも簡単に跳ね除ける方法を伝授しよう。
その方法は「ゲシュタルト崩壊」をすっ飛ばして一気に人生逆転を加速させるすんばらしいもの。
その方法とは・・・
これだけ。
ゲシュタルト崩壊しそうになったら、違うことをやるとか、一晩寝かすとか、一旦離れて抽象化したり、俯瞰したりするといい。
真面目な人ほど物事を突き詰めると必然的に細分化してしまう。そういう状態は一番危険なので注意した方がいい。
意識的に抽象度を上げたり、俯瞰して考えれば本質を見失うことはない。

つまり、ゲシュタルト崩壊のフローを逆に進めばいい。
抽象度を上げるスキルを身につければ、関連性のないものをまとめるスキルが手に入る。このスキルは今後ますます多様化していく時代を生き抜く強力な武器になる。
社会のゲシュタルト崩壊を食い止めることもできるし、新たなゲシュタルトを構築することもできる。
そうなったら、もう、勝ったも同然だよね・・・
コメント